禁煙外来のオンライン診療とは?保険適用で治療できるおすすめの病院も紹介

タバコは健康被害や金銭的な負担などデメリットが多く、禁煙したいという人が増えてきています。しかし、タバコはニコチンへの依存だけではなく精神的な依存もあるため、自力での禁煙は難しいもの。

そんな時、禁煙をサポートしてくれるのが禁煙外来です。内服薬や貼付薬、禁煙アプリを使用したり、医師や看護師が生活指導や精神面のサポートを行ってくれたりするため、自力で禁煙するよりも高確率で成功に導くことができます。

とはいえ、「忙しくてクリニックに通う時間がない」、「遠方で通いにくい」という理由からなかなか始められない人もいるでしょう。

今回は、禁煙外来のおすすめクリニックを紹介します!オンライン受診ができ、来院不要で禁煙治療ができるクリニックも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

禁煙外来(禁煙治療)とはどんな治療?ニコチン依存症のチェック方法も紹介

禁煙外来とは、たばこの習慣をやめたい人のために病院に設けられた専門外来です。自分の意志だけで行う禁煙は辛いものですが、禁煙外来で医師と一緒に取り組めば比較的ストレスが少なく、より確実に禁煙できるというメリットがあります。

2021年9月までに、保険適用で禁煙治療ができる医療機関が17,400を超えました。(参考:厚生労働省)それだけ禁煙外来は需要があり、患者が多いと言えます。禁煙外来で受けられる治療には、例えば次のようなものがあります。

  • 禁煙補助薬(貼り薬)
  • 禁煙補助薬(飲み薬)
  • カウンセリング
  • 生活指導

保険適用となる条件はいくつかありますが、健康保険を使った禁煙治療は、全5回のプログラムで、12週間受けることになります。

出典:厚生労働省

費用は、薬の種類や医療機関によって異なります。保険適用でおよそ15,000円~20,000円程度で受けられることが多いでしょう。タバコを継続した場合にかかる費用を考えると、治療を受ける場合の経済的なメリットはかなり大きいと言えます。

現在では、かかりつけ医で治療を受ける場合、全5回をオンライン診療のみで完了させることもできるようになっています。忙しくてクリニックに通う時間がない人や、遠方で通いにくい人でも気軽に禁煙治療を受けられますよ。

参考サイト : 禁煙外来のご案内

ニコチン依存症とは?当てはまっているかチェック

ニコチン依存症とは、血中のニコチン量が減少することで、集中力の低下や精神的に落ち着けなくなるなどの症状が出てしまう疾患です。血中のニコチン量が一定以下になると、体や精神に不快感を覚えるため、ニコチンを摂取するために喫煙を繰り返してしまうのです。

ニコチンは大量のドーパミンを放出する作用があります。ドーパミンは快感に関わる神経伝達物質なので、たばこを吸うことで強い快感を得られます。さらに、ニコチンは、覚醒・食欲抑制作用のある「ノルエピネフリン」や、気分を調整する「セロトニン」などの分泌にも関わっています。

たばこを吸い続けることで、これらの神経伝達物質の調整を自分で行えなくなってしまうので、さらに喫煙に頼ってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

ニコチン依存症になると、たばこが吸えない状態で次のような症状が現れます。

ニコチン依存症の症状
  • 集中力の低下
  • イライラする
  • 気分が落ち込む
  • 食欲が増える
  • 眠れなくなる
  • 強い眠気に襲われる
  • 倦怠感
  • 頭痛

これらの不快な症状を解消するために、たばこを吸い続けてしまう状態がニコチン依存症です。「たばこを吸いたい」というのは衝動的なものなので、自分で禁煙するのは難しく、喫煙習慣を絶てない状態になる場合が多くあるのです。

あなたが実際にニコチン依存症に当てはまるのかチェックしてみましょう!全10問の質問で、「はい」が5つ以上あればニコチン依存症であると言えます。

  1. 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くのタバコを吸ってしまうことがありましたか?
  2. 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか?
  3. 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてたまらなくなることがありましたか?
  4. 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか?(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、憂鬱、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
  5. 問4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか?
  6. 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか?
  7. タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?
  8. タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?
  9. 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか?
  10. タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか?
引用:厚生労働省

喫煙はがんをはじめ、呼吸器疾患や脳卒中、循環器疾患などの様々な病気になるリスクを高めると言われています。さらに、骨粗しょう症や歯周病、白内障などの健康被害を引き起こすこともあるため、デメリットがかなり大きいのです。

喫煙は多くの病気と関係していますが、逆に喫煙を控えることができれば、様々な病気になるリスクを下げられるということです。

健康を意識する人、お金と時間をタバコ以外に使いたい人は、なるべく早く治療するとよいでしょう。

禁煙外来の病院の選び方

禁煙治療を受けたいときは、呼吸器内科や内科など、禁煙外来に対応している病院を選びましょう。禁煙外来は一般的に5回程度通う必要があるため、以下のポイントにも注目して選ぶのがおすすめです。

  • 通いやすい場所にあるか
  • 診療時間
  • カウンセリングは丁寧か
  • 口コミ
  • オンライン診療に対応しているか

自宅や職場から通いやすい場所にあるクリニックを選ぶことで、精神的な負担が大きくなった時にすぐに来院できるため、挫折する可能性がグンと減るでしょう。

また、禁煙治療は医師と二人三脚で目標を達成する治療です。カウンセリングが丁寧で、悩みや疑問を相談しやすい環境だと安心です。口コミで実際に禁煙治療を受けた人の生の声もチェックしておくと参考になりますよ。

加えて、禁煙治療はオンラインでも可能です。スマホやパソコンのオンライン上で医師の診療を受け、治療薬が自宅に届くシステムです。クリニックに通う手間が省ける上、待ち時間もないため、気軽に禁煙治療を始められると人気です。

忙しい人や病院に通う時間がない人、子育て中で外出しにくい人などは、オンライン診療に対応しているクリニックを選ぶといいですよ。

【オンライン診療対応】禁煙外来のおすすめクリニック!保険適用で治療ができる病院も紹介

ここからは、オンライン診療に対応している禁煙外来のおすすめクリニックを紹介します。

クリニックフォアは初診からオンライン診療で禁煙治療が受けられる

クリニックフォアの禁煙外来は初診からオンライン診療可能なので、クリニックに行く時間がない人におすすめです。Web上のカレンダーから希望日時を選ぶだけで、簡単にスマホやパソコンで診察を受けられ、最短翌日に自宅のポストに薬が届きます。

内服薬「チャンピックス」での禁煙成功率は70%、貼付薬「ニコチネルTTS」での禁煙成功率は55%と高い確率を誇るので、「挫折した経験がある」「今度こそはやめたい」という人も受診してみる価値があるでしょう。

さらに、薬とは別にニコチン依存症治療アプリ&COチェッカー「Cure App」も導入しています。Cure Appでは吸いたくなったときに相談できるチャット機能や医師モニター機能が付いているため、薬で肉体的依存を克服しながら、精神的な依存の克服もサポートしてくれますよ。

薬とCure Appを併用すると、禁煙成功率が15%アップするという調査結果もあるほど。手軽、かつ確実に禁煙を成功させたい人はチェックしてみてください。

クリニック名クリニックフォア
診療時間【平日】9:00~20:30
【土日祝】9:00~18:00
治療・内服薬
・貼付薬
・Cure App
費用16,280円(税込)~

クリニックフォアの公式サイト

山下診療所はLINEのビデオ通話で診察が受けられる

山下診療所は、自由が丘院と大塚院を展開している内科・歯科クリニックで、禁煙治療のオンライン診療にも対応しています。

専用のアプリで受診することもできますが、LINEのビデオ通話や電話での診療も可能なので、気軽に相談できます。

治療薬や禁煙治療アプリ「Cure App」での治療に対応しています。3割負担の場合、合計で27,580円程度と、料金が明確に表示されているのも安心できるポイントです。

「禁煙できて終わり」ではなく、長年の喫煙による動脈硬化や歯周病など他の疾患の有無を検査・治療していくとこもできるので、総合的に健康を目指したい人は相談してみてください。

クリニック名山下診療所
診療時間【月、火、水、金】9:00~13:00、15:00~19:00
【木曜日】9:00~13:00
【土曜日】9:00~13:00、15:00~18:00 定休日:日・祝
治療・内服薬
・貼付薬
・Cure App
費用27,580円(税込) ※Cure Appを用いた場合(3割負担)

山下診療所の公式サイト

myメディカルクリニックは平日夜間・土日も受診可能のクリニック

myメディカルクリニックは東京と横浜に計3院を構え、都会で頑張るビジネスパーソンの健康サポートをしてくれるクリニックです。

禁煙外来のオンラインサービスでは、仕事で忙しくても通いやすいよう、平日は夜間まで診療、土日の受診も可能になっています。

最初はたばこを吸いながらでも、12週間かけて徐々に禁煙できるようにサポートしてくれるため、禁煙に失敗した経験がある人でも気軽に相談してみてください。

オンライン診療では自費となりますが、対面なら条件を満たせば保険適用で禁煙治療が受けられます。

どの院もアクセス抜群、さらに完全予約制で待ち時間もないので、費用を抑えて禁煙したい人は対面受診も検討してみるとよいでしょう。

クリニック名myメディカルクリニック
診療時間【午前の部】9:00~12:30
【午後の部】13:30~16:30
【夜間の部(平日のみ)】18:00~20:15
治療内服薬など
費用66,000円(税込)程度(自由診療)

myメディカルクリニックの公式サイト

Dクリニック東京ウェルネスはオンライン診療と対面診療のどちらも対応

Dクリニック東京ウェルネスはオンライン診療を中心としているクリニックで、禁煙治療も来院することなくすべてオンラインで完結できます。スマホのアプリやWeb上で診察を受けると、最短1~2日で自宅に薬を届けてくれます。

禁煙治療では内服薬と貼付薬での治療が可能で、気軽に試せる8週プログラムと本格的に禁煙を進められる12週プログラムから選べます。

禁煙治療とはどんなものか試してみたい人や一度挑戦してみたい人は、8週プログラムから始めるのもよいでしょう。

万一トラブルや不安なことがあった場合は、土曜日や祝日でも対面で診察を受けることもできて安心です。

クリニック名Dクリニック東京ウェルネス
診療時間【火~金】10:00~13:00、14:00~19:00
【土・祝】9:30~13:00、14:00~17:00
【定休日】月・日
治療・内服薬 ・貼付薬
費用49,500円(税込)~

Dクリニック東京ウェルネスの公式サイト

国立国際医療研究センター病院は6回目以降も自費で診療を続けられる

国立国際医療研究センター病院は6回目以降も自費で診療を続けられる

東京都新宿区にある国立国際医療研究センター病院では、呼吸器内科の医師と総合診療科の医師が隔週ごとに禁煙外来を行っています。

全5回の禁煙治療の初回は、禁煙のコツや注意点を教えてもらい、禁煙日を設定します。

その後、ライフスタイルや一人ひとりの状態に合わせて、禁煙日までの準備の進め方や禁煙開始後の乗り切り方を決めていく流れとなります。

全5回で完全に終了ではなく、6回目以降も自費で診療が可能です。

吸いたくなった時の対処法なども再度教えてもらえるので、完全にタバコをやめたい人の心強い味方となってくれるでしょう。

クリニック名国立国際医療研究センター病院
診療時間【第1、3、5週火曜日】15:00~16:00(呼吸器内科医師)
【第2、4週火曜日】15:00~16:00(総合診療科医師) ※完全予約制
治療内服薬など
費用

国立国際医療研究センター病院の公式サイト

順天堂大学医学部附属順天堂医院は初診時に30分間丁寧なカウンセリングをしてくれる

順天堂医院では、初回診察時に1人30分の診察時間を確保し、丁寧なカウンセリングを行います。同じ禁煙を目指す中でも、一人ひとりの状況は違うもの。

禁煙を成功させるために、不安や疑問を解消し、成功へ導く禁煙計画を立ててくれるでしょう。保険適用の場合、比較的安く受けられるのも嬉しいポイントです。

オンライン診療にも対応しており、スマホやパソコンのzoomで受けられます。

zoomの設定と支払いクレジットカードの登録さえ済ませれば、後は接続状態を確認の上、メールで送られてきたURLにアクセスして待つだけです。待ち時間や感染症の心配がないので、安心して禁煙治療を始められますよ。

クリニック名順天堂大学医学部附属順天堂医院
診療時間・初回
【火曜日】15:00~15:30
【水曜日】14:00~14:30、15:00~15:30、16:00~14:30(※各時間帯に1名のみ)
・2回目以降
【火曜日】15:30~16:30 【
水曜日】14:30~15:00、15:30~16:00、16:30~17:00 (※完全予約制)
治療・内服薬
・貼付薬
費用12,000~18,000円程度

順天堂大学医学部附属順天堂医院の公式サイト

丸の内クリニックは禁煙治療の成功率が70〜80%と高い実績

東京駅丸の内北口から地下直結3分の場所にある丸の内クリニックは、人間ドックや健康診断、9つの診療科を有するクリニックです。

患者の立場に立った高品質な医療サービスを提供することをモットーとしており、禁煙治療の成功率はなんと70~80%という高さを誇ります。

対面受診が必要ですが、Web問診に対応しているため、事前にスマホやパソコンから入力しておけば時短で受診できます。

チャンピックスとニコチネルTTSの処方が可能なので、まずは自分に最適な治療法を相談してみてくださいね。

クリニック名丸の内クリニック
診療時間9:15~13:00、14:15~17:45
土日祝休み (※完全予約制)
治療・内服薬
・貼付薬
費用

丸の内クリニックの公式サイト

田原町内科クリニックはLINEを用いたオンライン診療に対応

田原町内科クリニックでは、患者の喫煙歴をしっかり把握した上で治療薬の処方を行います。

それだけでなく、生活指導や、心理的依存に陥っている場合のアドバイスなども行ってくれるので、ヘビースモーカーの人や過去に禁煙に失敗した経験がある人でも、1人で努力するのに比べ成功率がグンと上がるでしょう。

また、LINEを用いたオンライン診療に対応しています。LINEで予約・受診後に、最寄りの薬局で薬を受け取るだけ。LINEを普段から利用している人は、追加でアプリのダウンロードや設定が不要なので便利ですよ。

クリニック名田原町内科クリニック
診療時間【月、火、木、金】9:30~12:30、15:00~18:00
【土】9:30~12:30 水日祝休み
治療・内服薬
・貼付薬
・Cure App
費用アプリなし:20,000円程度
アプリ込み:27,000円程度

田原町内科クリニックの公式サイト

山梨県立中央病院は医師・看護師・薬剤師が一丸となって禁煙をサポートしてくれる

山梨県立中央病院では、毎週水曜日の14時~16時に禁煙外来を行っています。

医師、看護師、薬剤師が一丸となって禁煙をサポートしてくれるため、自分の力だけでは禁煙する自信がない人でも挑戦しやすいでしょう。

令和2年~3年の1年間で24名の禁煙治療を行った実績があり、禁煙を目指す人口が増える中、今後ますます患者が増えることが予測されます。

予約枠が少ないこともあり、山梨県立中央病院で禁煙治療を始めたい人は、なるべく早く予約することをおすすめします。

クリニック名山梨県立中央病院
診療時間水曜日14:00~16:00
治療・内服薬
・貼付薬
費用12,000~20,000円程度

山梨県立中央病院の公式サイト

名古屋掖済会病院は禁煙にあたっての悩みや不安を気軽に相談できる

名古屋掖済会病院は救急医療をはじめとし、先進医療やがん治療などの高度医療、予防医療など、多岐に渡る分野が充実したクリニックです。

禁煙外来に関しては、毎週木曜日の限られた時間のみの診察となりますが、オンライン診療にも対応しているので仕事の合間などにも受診しやすいですよ。

医師による診察と看護師によるカウンセリングのダブル体制が整っているため、禁煙にあたっての不安や悩みなど、どんな些細なことでも相談しやすいでしょう。

オンライン診療の際は、オンライン診療アプリ「クリニクス」を使用します。保険証とクレジットカードがあれば登録でき、お薬手帳代りにも使えるので便利ですよ。

オンライン禁煙外来を希望する場合はまず、公式サイト上の問診票に記入の上、病院まで郵送してくださいね。

クリニック名名古屋掖済会病院
診療時間【対面診療】毎週木曜日13:30~16:00
【オンライン診療】毎週木曜日13:00、13:30の2枠
※完全予約制(初回と5回目は対面のみ)
治療・内服薬
・貼付薬
費用対面:5,000円程度
オンライン:7,000円程度 ※3割負担の場合

名古屋掖済会病院の公式サイト

禁煙治療に関するよくあるQ&A

ここからは、禁煙外来に関するよくある疑問・質問を紹介します。

禁煙外来の成功率はどれくらい?

厚生労働省の調査によると、禁煙治療全5回を終わらせた人の中で、禁煙に成功した割合は49.1%です。12週間で5回の禁煙治療を受けることで、約9カ月の間、タバコを1本も吸っていない人が約2人に1人という結果になっています。

5回治療を受けた場合は上記の結果になっていますが、途中で診察を受けなくなってしまった人で成功した人の割合はもっと少なくなっています。

薬を使用するだけで満足してしまったり、自己判断で治療を辞めてしまったりしては成功率が下がってしまうので、最後まで通い続けることが大切だと言えるでしょう。

1日に何本タバコを吸うとヘビースモーカーにあたる?

タバコをたくさん吸う人のことを「ヘビースモーカー」と呼びますが、明確な定義はありません。しかし一般的には、1日2箱(40本)以上吸う人のことを指します。

また、本数は40本より少なくても、以下のようなニコチン依存症の症状が現れている場合にもヘビースモーカーと言えます。

  • ニコチンを摂取しないと手が震える
  • タバコを吸わないとイライラする
  • 喫煙しないとストレスが溜まる
  • 喫煙しないと体調が悪くなる

つまり、1日に吸う本数が多い人、ニコチン依存症の人、喫煙しなければいけない状態に陥っている人のことをヘビースモーカーと呼びます。

タバコの代わりになにがおすすめ?

タバコは健康被害が心配ですしお金がかかるため禁煙したいと思うものの、口が寂しくてなかなかやめられない場合も多いのではないでしょうか。そこで、タバコの代わりになるものをピックアップしました。

アイテム名特徴
ニコチンガム・ニコチンが含まれるガム
・体内に少しずつニコチンを吸収させて禁断症状を和らげる
コーヒーカフェインが含まれるため、ニコチン同様リラックスさせる働きがある
電子タバコ(VAPE)・リキッドを加熱し蒸気を楽しむ
・ニコチンを含まない
CBDリキッド・リラックス効果や不眠解消効果のある「カンナビノイド」を吸引する
・依存性がないため安心
禁煙パイポ・ニコチン、タールなどの有害物質を含まない
・用途に合わせたフレーバーを選べる

どれもタバコの代わりに気軽に取り入れられるものばかりです。しかし、いきなりタバコを完全にやめるのは難しいもの。徐々に上記のアイテムに置き換えていくのがおすすめです。

とはいえ、自己流の禁煙は挫折する可能性も高いため、自信がない人や「絶対にやめたい!」という人は、クリニックでの禁煙治療を受ける方が成功する確率が高いでしょう。

参考サイト : 禁煙のすすめ

アイコスはタバコの代わりになる?

アイコスはタバコの葉をペースト状にし、高温で加熱することで蒸気を発生するアイテムです。普通のタバコに近い味がする上、副流煙がほとんど発生しないため、タバコの代わりに吸う人が増えています。

タバコの包んでいる紙を燃焼させる際に発生する「タール」は、ニコチン同様、体に有害です。アイコスはタールを摂取しなくて済むため、通常のタバコより健康被害を減らせるのです。

とはいえ、ニコチンを摂取することに変わりありません。禁煙を目指す人はアイコスではなく、ニコチンを含まない別の方法を取り入れてください。

禁煙外来は保険適用になりますか?

次の条件を満たした場合は、保険適用で禁煙治療を受けられます。

  • ただちに禁煙しようと考えている
  • ニコチン依存症と診断されている
  • 35歳以上の場合は、【1日の平均喫煙本数】×【喫煙継続年数】が200以上
  • 禁煙治療を受けることに文書で同意する
  • 過去1年以内に健康保険で禁煙治療を受けていない

35歳未満の場合は喫煙本数や喫煙年数に関わらず保険適用で受けられます。また、2020年4月から、アイコスなどの加熱式タバコも禁煙治療の対象になっています。

禁煙治療は保健適用で15,000円~20,000円程度で受けられます。1日1箱500円と計算すると、約1ヵ月程度のタバコ代で禁煙治療ができるということ。健康保険を活用して、費用を抑えて治療を始めましょう。

禁煙外来以外で禁煙するための方法はありますか?

禁煙治療を受けず自力で禁煙する場合、前述したアイテムなどを取り入れながら禁煙を始めるのがおすすめです。とはいえ、ニコチン中毒に陥っていたり心理的にタバコに依存していたりする場合、やみくもに禁煙を初めても失敗してしまう恐れがあります。いきなりタバコを絶つのではなく、次の手順で禁煙を始めるとよいですよ。

  1. 禁煙開始日を決める
  2. 禁煙したい理由を書き出す
  3. 自分の喫煙行動を記録する

仕事などでストレスが多いタイミングは、禁煙を始めるのに向いていません。仕事が一段落してあまりストレスがないタイミングや、長期休暇中などに始めるのがおすすめです。

また、「自分・家族を健康に導きたい」「タバコ以外にお金を使いたい」など、禁煙したい理由を明白にしておくのもおすすめです。

最後に、1日の喫煙行動を記録することで、吸いたくなるタイミングや、普段どれだけ無意識に多くのタバコを吸っているかがわかります。

3つの準備が整ったら実際に禁煙を始めましょう!禁煙すると離脱症状が出ます。禁煙開始後2~3日以内にピークになり辛く感じてしまいますが、2~3週間で落ち着くので強い意志を持って乗り越えてください。

離脱症状が現れた時のために、対処法を紹介します。

イライラする・軽い運動をする
・深呼吸する
口がさみしい・ガムや飴を食べる
・歯を磨く
手持無沙汰になる・音楽を聴く
・趣味に没頭する
身体がだるい・昼寝をする
・熱いシャワーをあびる
眠れない・軽い運動をする
・ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
・カフェインを控える

参考:公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

また、タバコが吸いたいという欲求をなるべく出さないようにするために、次のことにも気をつけるといいですよ。

  • コーヒーやアルコールを避ける
  • 過労を避ける
  • ライターや灰皿などは処分する
  • 喫煙者に近づかない
  • 周囲に禁煙していることを言う
  • 居酒屋、パチンコ店などには入らない

自力での禁煙は禁煙治療と違い医師が関与しないため、1人での闘いになりやすく挫折する可能性も高いと言えます。とはいえ、中には成功者がいるのも事実。自力で禁煙したい人は、紹介した内容を参考にしてみてくださいね。

参考サイト : 自力で禁煙にチャレンジするときは

健康保険で禁煙治療の補助が出るの?

健康保険によっては、禁煙治療の補助が出る場合があります。例えば以下のような補助がありました。

  • 禁煙治療終了後、2ヵ月間禁煙成功で1万円
  • 禁煙活動6ヵ月経過で最大5万円
  • 薬局で購入した禁煙補助薬の購入費を1万5千円まで補助
  • 禁煙治療の自由診療費全額を負担

お得に禁煙治療を始めるためのサポートが充実している健康保険が多くあります。

補助を受けるためには申請が必要となるため、禁煙治療を始める場合は一度、自分が加入している健康保険のサービスを確認してみてくださいね。