リベルサスはメディカルダイエットで使われる治療薬のひとつで、1日1回服用するだけで痩せやすい体質を手に入れることができる内服薬です。
今までさまざまなダイエットに挑戦したものの、途中で挫折してしまったり、リバウンドを繰り返してきた人におすすめ。また、GLP-1の注射薬に抵抗がある人にも適しています。
リベルサスを使ってみたいけど、本当に効果があるのか?副作用が気になって試せないという人もいるでしょう。
当記事では、リベルサスの特徴や効果・副作用について詳しく解説しています。効率よく確実に痩せるための正しい服用方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
リベルサスとはどんな薬?効果や副作用について
リベルサスはGLP-1受容体作動薬で、人間の体内にもともと備わっている消化管ホルモン「GLP-1」と同じような働きをします。
「痩せホルモン」とも呼ばれており、2020年に日本で2型糖尿病の治療薬として承認されました。現在は、医療機関の肥満外来・ダイエット外来で処方されています。
リベルサスは膵臓のβ細胞に働きかけ、インスリンの分泌を促すことで血糖値を低下させます。更に、すい臓のa細胞にも作用し、血糖値を上げるホルモン「グルカゴン」の分泌を抑制します。
リベルサスの服用で血糖値をコントロールすることによって、食欲抑制・基礎代謝アップ・脂肪燃焼といったダイエット効果が期待できます。厳しい食事制限や運動なしで効率よく痩せたい人におすすめです。
リベルサスは経口投与薬で、3mg・7mg・14mg錠の3種類があります。飲み始めてすぐは胃腸障害の副作用が起こりやすいため、最初は成分量が少ない3mgから始めるのが一般的です。
リベルサスの効果は胃腸の働きをコントロールして食欲を抑える
リベルサスは胃腸の働きをコントロールし、食欲を抑える作用のある薬です。
具体的には、以下のような効果があります。
食欲の抑制
リベルサスには食欲抑制の効果があります。
リベルサスを服用することでGLP-1がインスリンの分泌を促し、血糖値をコントロールすることで食欲を抑える作用があります。
血糖値を下げる
リベルサスには血糖値を下げる効果もあります。
リベルサスに含まれるGLP-1が膵臓からインスリンを分泌させます。インスリンには高くなった血糖値を下げる働きがあります。
血糖値が低下すると、筋肉などの細胞で糖をエネルギー源として消費しやすくなります。
胃腸の働きを調整する
リベルサスには胃腸の働きを調整する作用もあります。
胃腸の働きをコントロールすることで、少ない食事量でも満腹感を得ることができます。また、満腹中枢に働きかけることで空腹感がなくなり、自然と食欲が抑えられます。
更に、食べ物を吸収する速度を遅らせ、糖分の吸収を緩やかにする作用もあります。食後に血糖値が急に上がるのを防ぎ、高くなった血糖値を下げる働きもあります。
参考サイト : リベルサス錠を服用される方へ
ベルサスは服用するだけで食欲が抑えられ、自然と食事量が減るため、無理なくダイエットできます。
リベルサスは以下のような人におすすめです。
- 食事制限や運動なしでダイエットしたい人
- ダイエットでリバウンドしやすい人
- 間食が止められない人
- 注射薬に抵抗がある人
リベルサスを服用するだけで、自然と食欲が抑えられて食べる量が減るため、無理な食事制限や運動なしでダイエットできます。普段から、つい食べ過ぎてしまう人や間食が止められない人におすすめ。
また、痩せやすい体質へと変化していくため、ダイエットの度にリバンドする人にもおすすめです。
GLP-1受容体作動薬には注射薬タイプが多い中、リベルサスは内服タイプの薬です。自己注射に抵抗がある人でも、無理なく服用できるでしょう。
リベルサスの服用方法と効果的な飲み方について
リベルサスは用法用量を守って服用することが大切です。
ここからは、リベルサスの正しい服用方法・効果的な飲み方について詳しく解説します。
服用は1日1回
もともと体内にあるGLP-1は、すぐに分解されるため短時間で作用しなくなります。
一方、リベルサスは1日1回の服用で効果を持続できるように改良された治療薬です。
リベルサスの効果を十分に得るためにも、錠剤を割ったり砕いたりして服用するのはやめましょう。割ったり砕いたりすると、効果を得られないどころか重篤な副作用が起こるリスクもあります。
空腹時に服用する
リベルサスは起床時など、空腹の状態で120ml以下の水で服用してください。
胃に食べ物や飲み物が残っている状態では、リベルサスの吸収率が下がってしまいます。
また、服用後30分以上は飲食を控えるようにしましょう。他に薬を服用する場合は、リベルサス服用後、30分以上経って飲んでください。服薬ゼリーやコーヒー、お茶で飲むのもNGです。
服用直前にシートから取り出す
リベルサスは吸湿性が高く光に弱いため、服用する直前にシートから取り出しましょう。
錠剤をそのままの状態で保管すると、本来のリベルサスの効果を得られない可能性があるため注意してください。
リベルサスの効果を実感できないときの対策
リベルサスを服用すると、食欲が抑えられて食事量が減るため、自然と痩せていきます。
もし服用後、効果を実感できない場合は以下に注意してみましょう。
用法用量を守って服用する
正しい方法で服用できているか確認してみましょう。
リベルサスは空腹時に服用するなど、服用時の注意点があります。正しい方法で服用しなければ薬の吸収率が悪くなり、十分な効果を発揮できなくなります。(※前項のリベルサスの服用方法・効果的な飲み方を参照)
生活習慣の見直し
リベルサスを服用すると、自然と摂取カロリーが減るため、基本的には辛い食事制限や運動は不要です。
ただし、食事の質や量にこだわったり、適度な運動を取り入れるなど、生活習慣を見直すことで、より効率よくダイエットできるでしょう。
継続して服用する
リベルサスを服用して体重が減るまでに、早い人で2~3週間、通常なら3~6ヶ月ほどかかります。
ダイエット効果を実感するためには、最低でも3ヶ月以上は継続してみましょう。
投与量を増やす
リベルサスを服用し始めてすぐは、胃腸障害などの副作用が起こりやすくなります。そのため、最初の1ヶ月は3mgから服用し、2ヶ月目には7mgへ投与量を増やすのが一般的です。
継続して服用しているのに体重が減らない場合には、医師による診察で最大14mgまで投与量を増やすことができます。
3mgでも十分な効果を実感できる場合は、そのまま3mgを継続して服用することもあります。
3mgや7mgで効果を得られない場合には、クリニックを受診して医師に相談してみましょう。
自己判断で服用を止めない
なかなか体重が減らないと不安になるかもしれませんが、自己判断で服用を止めないようにしましょう。
少ない食事量が定着していないうちにリベルサスの服用を止めると、以前までの食事量に戻りやすく、リバウンドする可能性が高くなります。
リベルサスによる体重減少には個人差があります。なかなか体重が減らないときや、継続して服用するのが不安になったときには、クリニックを受診して医師の指示を仰ぎましょう。
参考サイト : リベルサス®錠の効果を発揮させるためには 正しい服用と保管が大切です
リベルサスの副作用は胃腸障害や低血糖が起こり得る
リベルサスには胃腸障害・神経系障害・倦怠感などの副作用があります。
それぞれどのような症状があるのか、具体的にみていきましょう。
胃腸障害
リベルサスの副作用でもっとも多いのが、吐き気や下痢、便秘、腹痛などの胃腸障害です。
特に吐き気や下痢は全体の5%以上の割合で起こることが報告されています。
ただし、これらの症状は服用開始時にみられることが多く、1週間程度継続すると落ち着くことがほとんどです。
神経系障害
リベルサスには低血糖になるリスクがあり、低血糖によって神経系障害が起こる可能性があります。
ただし、リベルサスの副作用として、実際に神経系障害が報告されているわけではありません。あくまで可能性があるということです。
脱力感や倦怠感
リベルサスには血糖値を下げる作用があります。
血糖値が低下し過ぎると、脱力感や倦怠感が起こることがあります。
その他に、蕁麻疹や発疹、過敏症などの副作用も報告されています。
リベルサスで起こり得る重篤な副作用
リベルサスには軽度な副作用以外に、重篤な副作用が起こるリスクもあります。
ここからは、特に注意が必要な重篤な副作用について紹介します。
低血糖
リベルサスによって血糖値が低下し過ぎると、冷や汗や顔面蒼白、意識障害、高度空腹感など、重度な低血糖症状が起こることもあります。
急性膵炎
リベルサスの重篤な副作用として、急性膵炎も挙げられます。
ただし詳しい報告はなく、リベルサスの服用が原因で膵炎を引き起こすのかは明らかにされていません。
参考サイト : 医療用医薬品 : リベルサス
リベルサスの副作用が起こったときの対処法
リベルサスの服用で吐き気や腹痛、低血糖などの副作用が起こった場合は、どのようにすればいいのでしょうか。
ここからは、自分でできる対処法について紹介します。ただし、副作用が強く長引く場合は、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。
胃腸障害が起こった場合の対処法
吐き気がある場合は、うがいして口の中をスッキリさせたり、ミント系のタブレットを食べることで症状が和らぎます。
下痢や腹痛が起こった場合は、お腹を締め付ける体制を避けて、ベルトや衣類を緩めて着用しましょう。また、可能であれば横になってゆっくり休みましょう。
低血糖になった場合の対処法
低血糖による冷や汗や顔面蒼白が起こった場合は、ブドウ糖を含む清涼飲料水や、糖分を含む飴やラムネなどを摂取すると症状が和らぎます。
急性膵炎になった場合の対処法
急性膵炎は命に関わることもあります。激しい腹痛や嘔吐、背中の痛みがある場合は、リベルサスの服用を中止し、医療機関を受診してください。
いずれの副作用も症状が強く、長引く場合は必ず医師の診察を受けましょう。
参考サイト : 患者向医薬品ガイド
スは以下の病気や症状がある人は服用できない可能性があります。
- 過敏症
- 気分感染症
- 糖尿病性ケトアシドーシス
- 糖尿病性昏睡
- 1型糖尿病
- 妊娠中や授乳中の女性
- 妊娠を希望している女性
- 膵炎を患ったことがある人
- 糖尿病の治療薬を内服・注射している人
その他に重度の胃腸障害がある人や、胃の摘出手術を受けたことがある人も服用できない可能性があります。
また、甲状腺機能低下症でホルモン補充療法を行っている人の服用には注意が必要です。服用することはできますが、血中の甲状腺ホルモンの値にリベルサスが影響していないかを定期的に測定する必要があります。
リベルサスの服用には医師の診察が必要です。治療中の疾患がある人はもちろん、過去に大病を患ったことがある人は、必ず診察の際に医師にその旨を伝えましょう。
リベルサスに関するよくある質問
- リベルサスの購入方法は?
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リベルサスを購入する際には、医療機関を受診して医師に処方してもらう必要があります。
個人輸入の通販サイトでも安く購入できますが、偽物や粗悪品をつかまされる可能性があります。効果がないだけではなく、健康被害や重篤な副作用が起こるリスクも。
リベルサスは必ず医療機関で処方されたものを服用してください。リベルサスをはじめとするGLP-1受容体作動薬は、オンライン診療に対応したクリニックでも取り扱いがあります。
対面診療のように来院の必要はなく、初診からオンライン診療を行っているクリニックもたくさんあります。
通院の時間が取れない人や、対面での診察が苦手な人には、オンラインで診察から処方まで完結できるクリニックがおすすめです。
- リベルサスは体に悪い?
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リベルサスそのものが体に悪いことはありませんが、場合によっては健康被害のリスクがあります。
注意したいのはリベルサスの購入方法です。安く購入できる個人輸入の医薬品は、品質や安全性・有効性が確認されていません。
偽物も多く出回っているため、商品名にリベルサスと記載があっても、中身は全くの別物である可能性もあります。
また正しい飲み方もわからず使用することになり、重篤な副作用や健康被害が起こるリスクがあります。
リベルサスの個人輸入によるトラブルは頻繁に報告されています。安全に使用するためにも、必ず医師の処方を受けましょう。
- リベルサスで何キロ痩せる?どれくらいで効果が出る?
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肥満糖尿病患者を対象に行われた実験によると、1日にリベルサス1.5mgを服用したグループでは、平均4.4kgの体重減少が報告されています。中には、服用開始から半月で2kg以上痩せた人もいます。
ただし、リベルサスの効果には個人差があり、1ヶ月で減量に成功する人もいれば6ヶ月程度かかる人も。一般的には、3~6ヶ月ほど継続して服用することが推奨されています。
- リベルサスを止めたらどうなる?
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リベルサスの服用を止めると、体重減少の効果はなくなります。また、急に止めると食欲が元に戻り、リバウンドする可能性もあります。
服用を止める場合は食事内容や量に注意し、適度な運動を取り入れて体重管理に努めましょう。
- リベルサスは何ヶ月飲み続ける必要がある?
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リベルサスを継続する目安としては6~12ヶ月程度です。最低でも3~6ヶ月は継続することが推奨されています。
リベルサスには3mg・7mg・14mgの3種類があり、医師と相談しながら調整できます。
- リベルサスは個人輸入できる?
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リベルサスは個人輸入することもできます。ただし、リベルサスは医師の処方が必要な医薬品であるため、医療機関を受診して正しい服用方法など、医師の指導を受ける必要があります。
個人輸入で購入できるリベルサスには、偽物や粗悪品も混入しています。効果がないだけではなく、健康被害を受けるリスクもあるため絶対に避けましょう。
- リベルサスが効かない人・向いていない人は?
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もともと食事に気を付けていて、糖質や脂質の多い食事を好まない人や、普段からあまり量を食べないのに太っている人は、リベルサスが効かない可能性があります。
その場合、ストレスや睡眠不足による基礎代謝の低下が太る原因となっていることも考えられます。
リベルサスは糖質を摂取し過ぎる人や、つい食べ過ぎてしまう人のためのメディカルダイエットです。確実に痩せるためには、体重増加の原因に応じてダイエットする必要があります。
- リベルサスを服用する際に飲食禁止になるのはなぜ?
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リベルサス服用の際に飲食禁止になるのは、胃の内容物によって薬剤の吸収率が下がるためです。
胃の中に食べ物や水分がない空腹時に服用することで、リベルサスの吸収率が高まります。また、服用後は最低でも30分は飲食および他の薬剤の内服は避けるようにしましょう。
- リベルサスを服用していても食事制限や運動は必要?
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リベルサスを服用している間は、基本的に辛い食事制限や運動は必要ありません。
ただし、食事内容の見直しや適度な運動を取り入れることで、より効率よく痩せられるでしょう。
- リベルサスの併用禁忌薬は?
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リベルサスの併用禁忌薬は以下のような治療薬です。
- ビグアナイド系薬剤
- スルホニルウレア剤
- 速効型インスリン分泌促進剤
- α−グルコシダーゼ阻害剤
- チアゾリジン系薬剤
- DPP−4阻害剤
- SGLT2阻害剤
- インスリン製剤等
- レボチロキシン製剤
リベルサスは糖尿病治療薬との併用に注意が必要です。
これらの治療薬と併用することで、血糖降下作用が強まる可能性も。糖尿病以外にも、普段から服用している薬があれば、診察の際に医師に相談しましょう。
- リベルサスは保険適用される?
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リベルサスは治療の目的によって、保険適用されるかどうか変わってきます。
糖尿病治療薬として使用する場合は保険適用されますが、肥満治療の場合は自由診療となり、治療費は全額自己負担となります。
つまり、ダイエットでリベルサスを使用する場合には、保険が適用されません。