顔のシミを消す方法はある？市販のシミ対策や治療方法を紹介

顔にシミがあると老けて見える原因になります。シミの原因は加齢だけではなく、紫外線やストレス、肌への刺激など、さまざまな要因が絡み合っています。

シミを消したいけど、自分ではどのようにしていいか分からないという人も多いでしょう。シミにはさまざまな種類があり、セルフケアで改善できるシミと、できないシミがあります。まずはシミの種類と対処法を知ることが大切です。

ここからは、シミの種類や治療法、お金をかけずにケアできる方法について、詳しく解説します。既にできてしまったシミを消したい人はもちろん、シミを作りたくない人もぜひ参考にしてください。

顔にできるシミの種類とシミの対策・治療方法を徹底解説

シミにはさまざまな種類があり、それぞれに適した治療法があります。

また、セルフケアで消せるシミもあれば、クリニックの治療でなければ対処できないシミもあります。

ここからは、シミの種類や特徴について詳しく解説します。

【老人性色素斑】

老人性色素半(日光黒子)は加齢や紫外線が原因によるシミです。

紫外線のダメージを受けると、肌を守るためにメラニンが大量に生成されます。加齢やストレスなどで、肌のターンオーバーが追い付かず、シミとなって現れるのが老人性色素斑です。

紫外線が当たりやすい頬や手の甲などにできることが多く、長年の蓄積の表れのためセルフケアでは改善しにくいです。一方で、日焼け止めや保湿などのセルフケアで予防ができるシミでもあります。

【炎症性色素沈着】

炎症性色素沈着は、傷やニキビ、虫刺されによる炎症の後に色素沈着してシミになったものです。

通常であれば、肌のターンオーバーが繰り返されることで自然に消えていきます。ただし炎症後、紫外線によるダメージや摩擦などの刺激が加わることで色素沈着しやすくなります。

子供の傷や虫刺されがキレイに治るのは、ターンオーバーが活発だからです。食生活、睡眠、運動などに気を付けてターンオーバーの乱れを防ぎましょう。

【肝斑】

肝斑は輪郭がはっきりしないモヤモヤとしたシミで、顔の左右対称にできるのが特徴です。

30～50代の女性に多くみられるシミで、はっきりとした原因は解明されていませんが、妊娠中や更年期にできやすいこともあり、ホルモンバランスの乱れが関係していると考えられています。

【雀卵斑（そばかす）】

そばかすは、遺伝的要因でできるシミで、薄い茶褐色で3ミリ以下という特徴があります。幼児期からできはじめ、思春期に目立つようになります。

春から夏にかけて濃くなり、秋から冬にかけて薄くなることから、紫外線の影響を受けると濃くなると考えられています。

スキンケアやライフスタイルに気を付けることで、濃くなったり悪化したりを防ぐことができます。

【脂漏性角化症（しろうせいかくかしょう）】

脂漏性角化症は加齢の影響で発生する平らなできものです。

茶褐色や黒褐色で、形や大きさ、質感、盛り上がりなど様々なタイプがあります。老人性色素斑が脂漏性角化症に変わることもあります。一般的には顔や手の甲など、紫外線に当たりやすい箇所にできやすいといえます。

【ADM（後天性真皮メラノサイトーシス）】

ADM（後天性真皮メラノサイトーシス）は、両頬や下まぶた、おでこの両端にまとまって発生する米粒から小豆くらいの大きさのシミです。

ADMは真皮層にできるシミで、灰色や茶褐色に見えるのが特徴。シミでもあり、後天性のアザの一種でもあります。

シミができる主な原因

シミができる主な原因は、紫外線や女性ホルモンによる影響、ターンオーバーの乱れです。

紫外線を浴びると、ダメージから肌を守るためにメラノサイトからメラニンが多量に生成されます。メラニン色素は通常、ターンオーバーによって排出され残りません。

紫外線を浴び続けることで皮膚細胞の再生能力が低下します。また、加齢とともにターンオーバーの周期も長くなります。こうしたことから、スムーズにメラニンを体外へ排出することができなくなり、蓄積したメラニン色素がシミとなって肌表面に現れます。

他にも、女性ホルモンのバランスが乱れると、メラノサイトが活性化されメラニンの生成が促されます。ホルモンバランスが崩れやすい妊娠中や、出産前後の時期にシミができやすいのはそのためです。

ストレスの影響でホルモンバランスが乱れてシミが濃くなることも。更に紫外線を浴びることで症状が悪化するケースもあるため、急にシミが濃くなった場合には注意が必要です。

セルフケアで薄くできるシミは以下の3種類です。

【セルフケアで薄くできるシミ】

• 老人性色素半
• 炎症性色素沈着
• 肝斑

紫外線対策や保湿、美白スキンケアを取り入れながら、肌をターンオーバーさせることでシミを薄くできます。

老人性色素斑や炎症性色素沈着には、市販で購入できる外用薬「ハイドロキノン」や「トレチノイン」が有効です。肝斑には、ビタミンCやL-システインなどの内服薬もおすすめ。

その他に、ピーリングで肌のターンオーバーを促進したり、美顔器を使ってシミを薄くする方法もあります。美顔器にはシミに有効なLEDタイプや、保湿・美白成分を導入できるタイプなど、さまざまな種類があります。

ただし長年にわたるシミは、セルフケアで完全に改善することは難しいでしょう。その場合は、クリニックで治療することも視野に入れてください。

セルフケアで消せないシミは以下の3種類です。

【セルフケアでは消せないシミ】

• 雀卵斑（そばかす）
• 脂漏性角化症（しろうせいかくかしょう）
• ADM（後天性真皮メラノサイトーシス）

そばかすや脂漏性角化症、ADMなど遺伝や真皮層に関係するシミは、セルフケアで解消することができないため、クリニックでの治療が必要になります。

中でもADMはアザの一種でもあり、他のシミと違って皮膚の深い層に原因があるため、セルフケアでは対処することができま

せん。肝斑の症状と混在している場合は、それぞれ治療法が異なるため、専門医による診察と治療が必要不可欠になります。

美容クリニックでのシミ治療

セルフケアで対処できないシミには、クリニックのシミ治療がおすすめです。

クリニックのシミ治療には以下の6つの方法があります。それぞれの特徴や効果について詳しくみていきましょう。

【クリニックでできるシミ治療の種類】

• ケミカルピーリング
• フォトフェイシャル
• ピコレーザー
• イオン導入
• ダーマペン
• ポテンツァ

【ケミカルピーリング】

ケミカルピーリングは、肌に化学薬品を塗布することで、古い角質や皮膚の汚れを剥がす治療です。シミのほか、ニキビ跡や毛穴の開きにも効果が期待できます。

即効性はなく、繰り返し施術を受けることで、徐々にシミが薄くなります。他の治療法に比べて効果を実感できるまでに時間がかかるため、レーザーやフォトフェイシャルと併用した治療がおすすめです。

【フォトフェイシャル】

フォトフェイシャルはIPLと呼ばれる広範囲に照射できる光を使った治療で、シミやくすみ、赤ら顔、毛穴など、さまざまな肌トラブルに作用します。肌ダメージが少なく、レーザー治療のようなダウンタイムがないのが特徴。

波長の異なるフィルターを使用することで、シミの状態や濃さに合った治療が可能。肌の真皮層や繊維芽細胞に作用し、コラーゲンやエラスチンの生成を促すため、美肌効果にも期待できます。

【ピコレーザー】

ピコレーザーは、1兆分の1秒という短い時間で照射できるレーザーです。従来のレーザー機器に比べて、メラニン色素を細かく破壊できるのが特徴。シミをピンポイントで除去でき、肌への負担が少ないメリットがあります。

3つの照射モードがあり、シミ治療では「ピコトーニング」と「ピコスポット」が使用されます。少ない回数で効果を実感しやすく、肌のくすみや毛穴の開き、ニキビ跡の改善にも効果が期待できます。

【イオン導入】

イオン導入は微弱な電流を用いて、ビタミンCやトラネキサム酸など、シミに有効な成分を肌の奥深くに浸透させる治療です。

ビタミンCは美白作用があり、肌のターンオーバーを促進します。トラネキサム酸は炎症やメラニンの生成を抑制する作用があります。

【ダーマペン】

ダーマペンは、髪の毛より細い超極細針を用いて肌の表面に小さな穴を開け、肌の自然治癒力を高める治療です。小さな穴に美容薬剤を塗布することで、有効成分を真皮層へ浸透させることができます。

コラーゲンヤエラスチンが生成されることで、肌のハリや弾力が蘇り、色素沈着によるニキビ跡や毛穴の開き、小ジワの改善など、さまざまな肌トラブルに働きかけます。

【ポテンツァ】

ポテンツァは、マイクロニードルを用いて肌表面に細かい穴を開け、肌に薬剤を浸透させる治療です。針先から高周波の熱エネルギーを照射できるのも特徴のひとつで、皮膚にダメージを与えず、創傷治療によってコラーゲンやエラスチンの生成を促します。

ニキビ跡やクレーター、毛穴の開き、赤ら顔など、さまざまな肌トラブルにアプローチ。肝斑の原因となるメラニンの生成を抑えるため、肝斑治療にも用いられます。

自分でできるシミ対策

お金をかけずにシミを消すには、スキンケア・紫外線対策・食生活の改善によるアプローチが必要です。

いくら高い美容液や医薬品を使ってケアしても、紫外線のダメージを受けていたらシミが消えることはありません。

日々のスキンケアと紫外線対策、食生活の3点に気を付けることがシミ対策につながります。

【スキンケア】

スキンケアの際には顔をこすらないことを意識しましょう。その中で最も注意が必要なのが洗顔です。クレンジングや洗顔は手のひらや指などの物理的な力で洗うのではなく、たっぷりの泡で洗うことが大切です。

クレンジングも最近ではこすらずにつけるだけで汚れやメイクを浮かせて落とすものがあるので、そちらを利用することで肌への刺激を減らすことができます。クレンジングや洗顔は洗った後に肌がつっぱる感じがするものは刺激が強いと考えましょう。

市販のピーリングも使用頻度を守り、こすりすぎないように気を付けて使用するとターンオーバーの促進に繋がります。

参考サイト : 基本は5ステップ！覚えておきたいスキンケアのやり方

【保湿】

シミ対策には保湿が欠かせません。

肌の乾燥はターンオーバーが乱れる原因になります。メラニン色素を含んだ細胞が肌の内部に残り、シミとなって表れます。

洗顔後は化粧水や乳液、クリームを使って保湿することを習慣付けましょう。また、メラニンの生成を抑えて、シミを防ぐ作用のある美白成分が含まれた化粧品を使うのもおすすめです。

美白成分には以下のようなものが挙げられます。

これらの美白成分が配合されている化粧品には、医薬部外品の表記があります。

化粧品でシミ対策したい場合は、医薬部外品の中から選ぶことをおすすめします。また、配合されている美白成分についても確認しましょう。

【紫外線ケア】

シミを消すことばかりに目が留まりがちですが、シミを予防するために欠かせないのが紫外線対策です。

紫外線を浴びた肌はダメージを受け、メラニン色素を生成します。肌のターンオーバーがうまく行われず、メラニン色素が肌に沈着することでシミができます。

もともとシミがある箇所に紫外線を浴びると、更にメラニン色素の生成が活発になり、シミが濃くなります。そのため、シミを消すためにも日頃から紫外線対策で肌を守ることが大切になります。

外出時には日焼け止めを塗り、日傘や帽子を着用して紫外線対策を徹底しましょう。日焼け止めは外出直前に塗るのではなく、外出の30分ほど前に塗り終えるようにしましょう。汗をたくさんかく夏は2～3時間おきに塗りなおすことがおすすめです。

また、紫外線を浴びてしまったなと感じた日は、なるべく早くいつもより入念な保湿ケアをすることである程度ダメージを防ぐことができます。

参考サイト : 紫外線対策は１年中必須！UVケアきちんとできてますか？

【食生活の改善】

スキンケアや紫外線対策のほか、シミを作らないためには体の内側からケアすることも大切です。

既にあるシミを食生活での改善で消すことはできませんが、新しくシミを作らないためにも食生活を見直しましょう。

紫外線ダメージを受けると活性酸素が発生し、シミができやすくなります。

活性酸素はシミの原因になるほか、老化が進みやすくなります。そのため、普段から活性酸素を抑制する食材を意識して摂取するようにしましょう。

抗酸化作用が期待できる食材には、以下のようなものが挙げられます。

日頃からバランスのよい食事を心がけ、これらの食材を意識して取り入れるようにしましょう。

良質な睡眠や適度な運動を心がけることで、ターンオーバーの促進にも繋がります。ストレスを溜めすぎず上手く発散させることも大切ですね。

セルフケアとクリニックでの治療のメリット・デメリット

セルフケアのメリットはなんといっても、コストを抑えられて通院することなく自宅で完結する点です。直近できたシミや薄いシミは、美白効果のあるスキンケア用品や市販の内服薬などでも十分な効果を感じることができる場合もあります。

ただ、セルフケアのデメリットは即効性がなく長期戦で考える必要があることです。通院せず自宅で完結するのは楽ですが、継続できなければ効果を実感できません。また、どんなに頑張ってもセルフケアでは消せないシミの種類もあります。

一方、クリニックでのシミ治療のメリットは、シミの種類に応じた治療を受けることで早くシミを消せることです。セルフケアでは消せない長年のシミでもクリニックでの治療を受ければ消せる可能性は十分にあります。

その分、セルフケアに比べるとどうしてもコストはかかってきますが、シミ治療に特化したクリニックやキャンペーン割引などをうまく利用してみるのもおすすめです。

クリニックでも間違った診断や治療を受けると、消えない・濃くなる・再発するなどの可能性ももちろんあります。そういったことがないよう、クリニック選びは慎重に行いましょう。

顔のシミ対策に関するよくある質問